弁護士の現在
弁護士が現在、国内においてどのような役割を担っているか、さらに詳しく見てみましょう。
現在、日本で活躍している弁護士の数は約27000人程度であり、「アメリカなどに比べると人口に対して弁護士の数が少なすぎる」などと言う話は良く聞かれます。
しかし、前述したとおり、アメリカでは日本で言うところの会計士や司法書士といった、日本では弁護士ではなく他の専門資格保持者が携わっている隣接法律業務も、それらを専門とする弁護士が行っている、という点も踏まえて考えると一概に弁護士の数のみを比較して多い、少ない、と言うことは難しいのかも知れません。
ただし、地方と都会での弁護士の数の差、つまり大都会のみに弁護士の数が集中しているのは大きな問題の一つだと言えるでしょう。
さて、日本ではほとんどの弁護士が携わっている民事訴訟においての弁護士の役割を見てみます。
弁護士は裁判の当時者となる原告、被告それぞれに付いて各々の主張をし、その主張を裏付けるための立証活動を行います。
刑事訴訟では検察に対して被告の弁護を行い、あくまで被告の側から見て適切と思われる量刑となるように努めます。
被告の弁護については、弁護士の資格を持っていない者であっても特別弁護人として活動することもできますが、本職の弁護士が全く関わらないということはあまりないでしょう。
刑事訴訟手続きの例としては付審判請求なども弁護士の業務の一つとなっています。
日本は基本的に起訴独占主義で、検察官しか公訴提起ができませんが、付審判請求はその例外のひとつです。
つまり裁判所が許可した特別な場合、指定された弁護士が裁判が確定するまで検察官と同じような仕事をすることがある、ということです。
さらに、企業やビジネスに関わる分野においては、弁護士は、法的な事務処理や手続きも行います。
例えば企業の民事再生や破産について、会社を建て直すための会社再生法を申請するためには所定の手続きが必要となりますから、必要な処理や管理を弁護士が担当するわけです。
またそれに関する法律相談も弁護士の仕事です。
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